Virtual Hitsuji House

インターネット羊小屋

Celes推し活サービスで香水を頼んだ記録

推しのイメージ香水を選んでもらった

ネット香水専門店Celesの推し活企画で注文した香水が届いたので記録する。

www.celes-perfume.com

ちなみにこれはオーダーメイドで調合してもらうタイプではなく、「自分の思う推しの姿/在り方」を文章に認めて送るとそのイメージに合いそうな香水を選んで送ってくれる企画です。だから「相手のイメージ香水」というより「相手が纏っていそうな香水」って感じ?

Celesのウェブサイトに書かれているように、注文が殺到していて通常のサービスよりもゆっくり届くよ!私はちょうど二週間で届きました!二週間あっても心の準備が整わないからもっとゆっくりでもいい。お試しムエット(試香 / 500円)と十五回プッシュ(0.75ml / 850円)、五十回プッシュ(2.5ml / 1700円)の三種類から選べて、送料450円。*1折角なので五十回プッシュを注文した。

あまり香水には詳しくないんだけど、普段はちょっとスパイシーなウッディ系の香水が好きでよく使っている。NESTのBLACK TURIPとかMargielaのWhispers in the Libraryとか(有識者、似たようなのでオススメがあったら教えてください)。
今回の依頼文にはあえて香水の好き嫌いやよく使うものなどは書かず、自分の思うキャラクター像のみに絞ることにした。

私がお願いしたキャラクターは二人。毎日大量に推しの話を読んでいるだろう相手に長文を送りつけるのは申し訳ない……と頑張って削ろうとしたけどダメだったわ……。


依頼その①:ルーク・ハント

依頼文:

彼の名前はルーク・ハントと言います。その名の通り狩人の家に生まれた彼はいま十八歳で、魔法士を養成するための全寮制の学校で「美しき女王の奮励の精神に基づく寮」の副寮長を務めています。
好奇心が強く、自由で、無邪気な笑顔を浮かべて愛の詩を詠う、つかみどころのない男。狙った獲物はとことん追い詰めてみせるのに、自分は絶対に捕まらないし手の内だって簡単には明かさない。

フランス語を交えた特徴的な話し方と、低い伸びやかな声。そこら辺の野生動物にも負けないくらい五感が鋭く、彼自身は普段あまり香水の類をつけることがない。香りを纏っていると自分の存在が「獲物」にバレてしまうから。日常的に革手袋を外すことがなく、おそらくシャンプーなども無香料のものを使っている。徹底的に己の気配を環境に溶け込ませ、痕跡を残さないために。

自らを「美を助く愛の狩人」と称し、己の信じる「美」を愛し追い求めている彼のことを、「変わり者」だとか「関わりあうと面倒だ」という人も多い。それでも彼の見ている世界はいつだって美と愛が満ち溢れていて、彼はそんな世界を愛している。

肩口できっちりと切り揃えられたブロンドの髪が綺麗だなと眺めていたら、目深に被ったつばの広い帽子の下からこちらを見つめる切れ長の瞳の深い緑色に囚われる。そして気がついたときにはもう獲物に逃げ場はなく、ピンと張りつめた弓が立てる音を認識するよりもはやく放たれた矢に心臓を射られて死ぬ。生きる歓びに満ち、いのちの輝きとその美しさを追い求める、死の匂いを纏った狩人。彼はそういう男です。

長々と書いたのにぼんやりとしていてすみません。彼の登場する作品名はTwisted Wonderlandです。よろしくお願い致します。(704字)

もう長らくルーク・ハントと戦っている私。

己の身体に刻むほど執着している相手を自分がどう見ているのかを言語化する作業、身体に悪いよ。改めて自分で読み返して思うんやけどもうこんなんラブレターやんか…….。どないせえ言うねん……。

届いたもの:Hermes - Terre d'Hermes

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www.celes-perfume.com

まずエルメス!?!?になった。いやあダメでしょルーク・ハントにエルメスは。古事記にも書いてある。とりあえず説明を読んでみる。

大地と空のエネルギッシュで力強い香り。森林浴を思わせる澄んだ空気と木々の香りが深い癒しと重厚感を漂わせます。*2

《テール ドゥ エルメス》が語るのは、大地と人間の絆。両者が交わす密やかな対話は、自然や素材と調和を描きます。《テール ドゥ エルメス》は人とその起源、源流、創造性をつなぐフレグランス。*3

なるほどね……まあ森とか自然の要素は組み込まれるだろうと思っていた。ので早速匂いを嗅いでみることに。

ムエットでの感想:重めのウッディな香りの中でチリッと火花が散るみたいな感じ。18歳……?こんな成熟した18歳……?男の匂いだ……年上の危ない男からする匂いだよ~~~~~。 だんだん甘くなるのもこわい。さらに翌日になるとちょっと苦くなるの、何?

自分につけた感想:ムエットと比べて急に甘くなるのなに!?甘ったるい感じではなく、芯のある甘さ。甘くはなるけど柔らかくはならない。太陽の光が差し込む森の中にいたはずなのに、気がついたら星もまばらな夜に焚火の前に座らされていたみたいな。もうダメだ。こわい。助けてくれ。


依頼その②:ベオウルフ

依頼文:

彼の名はベオウルフといいます。八世紀~十世紀のあたりに書かれた叙事詩の主人公であり、英雄です。
情に厚く勇猛な彼は、かつて父親が恩を受けた王の元に海を越えて駆けつけました。そして深い海の底に単身潜ってまで死闘を繰り広げ、王の館を襲う巨人とその母親を討伐します。

彼は善き人で善き王でしたが、孤独でした。彼が幼い頃に父親が国から追放され、兄弟もおらず、月日が経って一国を治める王となっても伴侶を迎えることはありませんでした。彼はその人間離れした強さで人々を救い、国を守ってきましたが、その強さゆえ孤独でした。

晩年、彼の治めていた国が危機に陥りました。誰かが宝を盗んだことに憤ったドラゴンが襲ってきたのです。ベオウルフは、これが自分にとって最期の戦いになるだろうと分かったうえで一人の若い部下と共にドラゴンに挑み、瀕死の重傷を負いながらもなんとかこれを打ち倒しました。全身を炎で焼かれ、毒に蝕まれていたベオウルフは、自分を慕う若い部下に見守られながら息を引き取り、ドラゴンの財宝と共に彼の守った土地に埋葬されました。

ひょんなことから現代に呼ばれることになったベオウルフは、かつてのように自分に与えられた役割を全うし、そして私と一緒に世界を救うために「サーヴァント」として戦ってくれることになりました。

力を制限するかのように腕を鎖で繋いだ彼は、目の前に立ち塞がる者を拳で制し、かつて怪物を葬った剣で撲殺しながら(?)側で支えてくれています。

傷だらけの逞しい肉体を惜しげもなく晒している(※常に上半身裸である)ことや、「怪物」のような赤い瞳とその顔つきの精悍さから怖い人だと思われがちですが、彼はいわゆる兄貴肌で面倒見がよく、子供たちからも慕われています。この世に呼ばれたことの影響で戦闘狂としての側面が出やすいですが、いざという時には冷静で「人を守る」ことを忘れることはありません。

海、蜜酒、血、炎。危ういのにどこかほっと安心できるような、そんな香りのする男です。(827字)

我が王の魅力をたったこれだけで言い表そうなんざ無理な話だよ。

届いたもの:L'artisan Parfumeur - Mont De Narcisse

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www.celes-perfume.com

正直、名前を見た時点ではベオウルフちゃんに水仙……?って感じであんまりピンとこなかったんだけど、

フランス各地の風景を香りで描いたコレクション『レ ペイサージュシリーズ』モントドゥナルシスは、フランスの中南部に位置する火山地帯、オーベルニュからインスパイアされた香りです。山の地中深くで静かに眠るマグマの内なるパワーを想起させるカルダモンとペッパーによるスパイシーなアクセント。ナルシスやオスマンサスのパワフルで上品なグリーンノートと重なるレザーが広大な水仙の花畑を描きます。*4

The image is immediate and of immense clarity: a narcissus by the fire, between the untamed vegetal accents and the darker notes of a deep leather.
In the rustic countryside of Auvergne, Heaven and earth come together. The highlands of Auvergne represent a vertiginous horizon.
The prairies are immaculately white, as if winter had returned by surprise, carpeted with Narcissus. The story begins with bergamot notes, tinged with fresh and spicy notes of cardamom and pepper, reminiscent of the dormant volcanoes in the region.
Then leathery and smokey notes come to the fore, followed by Osmanthus, to create this unique olfactory landscape. *5

このあたりの説明を読んで火山か~~~~~となり、匂いを嗅いで泣いた。

ムエットでの感想:最初はびっくりするぐらい爽やかで、その後ガラッと香りが変わる。深い大地の匂いっていうのかな?泥臭いとかじゃなく、大地の奥深くで眠っている感じ。野生的というより、古くから自然と共に暮らしている者の香りだ。翌日になると少し柔らかくなるというかえぐみみたいなのがなくなる感じがする。

自分につけた感想:ここでレザーノート、"理解"した……。五秒ぐらいで爽やかでスパイシーな香りがして、そこから急に渋い香りになる。新品のレザーじゃなくて使い込んだレザーみたいな。あの日我が王と一緒に鷹狩りに出かけた記憶が蘇ってくる(?)あと最後の最後に炎というかちょっと焦げたようなスモーキーな香りが残るの無理~~~。我が王、どうして。

 

感想:すごくよかった

いや~~~よかった。あの文章をこういう風に受け取ってもらえるのか~という嬉しさ半分照れ半分みたいな気持ちと、普段自分では選ばないだろうなという香水と出会える楽しさ(個人的にルーク・ハントはDirty Grass系かToscun Leather系になるかな~と思っていた)。
普段あまり香水をつけないな~って人でも、ムエットを財布や手帳に入れて持ち歩いたり文香を作ったりして無限に遊ぶことができるのもいい。寝る前に少しだけ布団にふりかけたり、お風呂場でひと噴きしてみたり。推しカプイメージをそれぞれ頼んで一緒にあわせてみたり、同じキャラのオン/オフ、進化前/進化後で二種類頼んで比べてみたりもできる。あくまで「依頼文」を元に選んでもらえるので、同じキャラを頼んでいても人によって違う香水が来る可能性が高いのもいい。
あと匂いって記憶に残るので、香水を頼んでからマジでしばらくずっと余韻に浸ることができるのもヤバい。部屋に残る香りで「うわ~~~!!!」ってなる。マジで。

私が注文をしたときには6/30までの限定プランだったのが、恒常プランになったらしいので気になった人は是非!私はキャラクターの説明だけを書いて提出したけど、「苦手な香りがある」とか「こういう香水は普段使っているので違うタイプがいい」とか書いてもいいと思う。画像の添付はできないので、オリジナルキャラクターなら画像が見られるURLを添えたりしてもいいかもしれない。