Virtual Hitsuji House

インターネット羊小屋

フォロワーに「ぬい」をもらったら生活がちょっと楽しくなった

 

ぬいとは?

「ぬい」ってあるやん。すげー大雑把に言うと、キャラクターを二頭身ぐらいにデフォルメしたぬいぐるみのこと。大きさやデフォルメ具合は色々で、触り心地を追求したものから完全に自立するもの大きめのキーホルダーのようなものまで様々な種類が存在している。

 

"それ"は突然現れた

その「ぬい」がある日突然ポストに入ってたんですよね。差出人は、いつもお世話になってるフォロワーさん。このジャンルは被ってないからマジでびっくりした(し、ジャンルは分からないけど日々のツイートでルーク・ハントの刷り込みに成功していたことが発覚して笑った)。

「ぬい」、初めて見たときからどこか怖いものだと思っていて。ずんぐりむっくりしてるし、目が大きいわりにどこか虚ろだし。Twitterで見かけるのはみんな種を問わず「ぬいぬい!」って鳴いてるし……(※所説あります)

まあそんな恐怖心、この小さきものを掌に乗せた時点でどこかにいってしまったんですけど。

いやまだたくさん並んでると怖いんだけど……このルーク・ハントに関しては「うちに来た子」って感じで愛着が湧いてきたみたいな。

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そして愛着が湧いてくると、「もうちょっとここをこうしたいな」とカスタムしたくなってくる。

まずは接着してあった保護メガネと帽子を外してみた。

可愛い。可愛いが、頭の形と髪質が気に入らない。私の思うルーク・ハントは、上質な絹のように艶やかなブロンドの髪と、丸い後頭部が特徴的だからだ。

頭を小さくするのは頭部の綿を抜けばいい。しかしどうやって髪をサラサラにすればいいんだろう。前髪部分のフェルトにハサミをいれるか?いや、もっと根本的に素材を変えたい。

理想の髪を表現することのできる素材が見つかるまでは、とりあえずそのまま連れ歩くことにした。

元々写真を撮ることが好きだが友達がいないので(飼い犬と野良猫ぐらいしか)被写体がいなかった私にとって、この小さなルーク・ハントの存在は特別だった

せっかく久しぶりに日本に帰ってきたのにフォロワーと遊ぶこともできず自宅で鬱々としていた私を、この小さなルーク・ハントが救ってくれた。マジでずっと一人で遊べる。

 

ヘア素材その一:アクリル毛糸

ぬいがうちにやってきてから一ヶ月。ついに私は理想の髪の毛づくりを目指して作業を開始した。

髪のパーツは少しの糸と接着剤で固定されているので、リッパーを使って解体していく。

最初に目を付けたのは、アクリル毛糸。ドールのウィッグ素材としてよく使われているようで、扱い方を記録したブログや動画もたくさん見つかる。

そのへんの100均で購入できるので、お試ししやすいのもよかった。ちなみにウールだと解いたときの癖が取りにくかったり、耐久性がイマイチらしい。

note.com

chocota2011.blog.fc2.com

これだけ先人の知恵があるのにも関わらず、「こんな感じやろ」と勢いだけでやり始めた結果がこれ。

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もう少しちゃんと解してストレートにしてから縫い付ければよかったのに、「はやく髪の毛を変えたい」という気持ちが先行し妥協してしまった。

一時は満足したが、写真を撮るにつれ「求めている髪質と違う」という気持ちが大きくなっていく。 やっぱりつやつやでサラサラの髪の毛がいい!!!

そう、私は手芸の実力がないのに理想だけは高いオタク。 

とりあえずこのアクリルウィッグはできたんだから、別のウィッグにも挑戦してみればいい。そう思ってドールのウィッグについてちゃんと調べ始め、エクステのような小さな化繊の毛束を縫い付けたもの(そしてそれを使ってウィッグを作ること)「ウェフティング」と呼ぶらしいと知る。すごい。未知の世界だ!

www.parabox.jp

うちのルーク・ハントは7cmのプライズぬい。このサイズのウィッグを探すより、このウェフティングをしたほうがよさそう。そう思って安いウェフティングを購入してみるために。

 

ヘア素材その二:ドール用毛束(ウェフティング)

購入したのはアマゾンで¥300ぐらいだったこれ。色はライトゴールドを選んだ。

Amazon | 【ノーブランド品】 15x100cm 1/3 1/4 BJD SD人形用 DIY ウィッグ ヴェルフ フリンジ ヘア 贈り物 全19色 - ライトゴールド | ドールメイキング 通販

注文してから一週間もしないうちに、中国から届いた。国際便なのに送料無料で大丈夫なんか?

髪を縫い付けるウィッグのベースには、タイツの爪先部分を切り取って使うことに。

何度でも作り直せる毛糸と違い、今回は失敗すればまた海を越えて毛束を注文することになってしまうので慎重になる。

www.parabox.jp

okanoue.client.jp

youtu.be

www.youtube.com

このへんのブログや動画を見たり、Twitterで「ウェフティング」を検索して過程を載せてくれている人のツイートを見て勉強する。が、ここでつむじの処理がマジでわからんという問題にぶち当たる。

構造的にどうなっているかは分かるんだけど、それが再現できない。

基本的にはベースにぐるっとウェフティングを縫い付け、その端の部分が見えないようにつむじようの毛束を上から被せるって感じなんだけど、それが本当に難しかった。

ドールによってはつむじを差し込む用の穴が開いてたりするんだけど、ぬいにそんなものはない。できれば穴は開けたくないし、かといって縫い目が見えるのも嫌だ。

技術の伴わないワガママ。それをどうにかして叶えるため、私は潔くつむじ部分を母に外注することにした。

そして出来上がったのがこの見事なつむじパーツ。ちなみに私が納得のいくまでウィッグ部分を縫い直していたせいで、これが完成したときには日付が変わっていた。お母さん付き合ってくれてありがとう。

そして作成したウィッグをぬいに装着してみたのがこれ。

シャンプーのCMのオファーがきてもおかしくない、この美髪。一瞬「面白いからこのままでもええかな」という思いが頭をよぎるも、冷静になってカットしていく。

なんかちょっと前髪を切りすぎた感はあるが、そこは個体差ということで。

お湯で癖を落ち着かせる「お湯パーマ」なるものをしてみたが、あまり効果がなく、最終的に普通に人間用のヘアアイロンを使用した。(癖直しのパーマに関してはウェフティング素材によって耐熱温度とかが違うので注意が必要。場合によってはあて布をしないと溶けるかも!)

まだ少し髪の毛が広がっていたり、ウィッグのおかげで帽子が安定しなくなるなどの不具合はあるが、何もわからないなりに求めていたものは達成したので満足している。次は洋服と靴かな……でも大人しく買ったほうがコスパええんやろな……。

最初はぬいをくれたフォロワーへ報告するためにモーメントでまとめを作ったりしていたが、最終的にInstagramのアカウントを作るに至った。 

 写真をまとめる場所がほしいな~ぐらいの気持ちで始めたが、なんかぬい独自の文化圏が垣間見れて面白い。これからもなんか面白い写真が撮れたら載せていきます。

 

おわりに

そんな感じでフォロワーにもらったぬいのおかげで毎日楽しいよありがと~!のつもりでこれ書いてたら

何故か昨日新入りが届いた。

正直めちゃくちゃ可愛い。今後は二体体制でお送りしていこうと思います。